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アレルギー科

アレルギーについて

花粉症になったかもしれない、引っ越してからぜんそくのような症状が出やすくなった、以前とは違う時期に花粉症の症状が出る、慢性的に鼻炎症状が続いている、このように鼻炎やアレルギーに関するお悩みや不安をお持ちの方が増えています。
まずはご自身のアレルゲン(=アレルギーの原因)を、保険診療で行うことの検査、すなわちIgE抗体が関与する即時型アレルギー検査をはじめに受けるようご提案いたします。スギやヒノキ、ハウスダストに代表される吸入アレルギー検査だけでなく、蕎麦や胡麻などの思い当たる即時型食物アレルギー項目を選択的に、または網羅的に39項目調べることもできます。

アレルゲン免疫療法

スギ花粉症の時期になると、症状がひどすぎて勉強も仕事も手につかなくなってしまう。そんなスギ花粉症症状のひどい方は、この「アレルゲン免疫療法」をご提案しております。舌下免疫療法・減感作療法ともいわれ、スギ花粉の入った液体を少量から体にいれて、免疫反応がおきないようならしていく治療法です。

花粉症の症状が落ち着いたくらいの時期から初め、毎日少量を舌下にたらしていきます。デメリットとしては治療期間は3〜5年と長く、花粉の時期に限らず通年で毎日の舌下が必要です。保険適用で1カ月3,000円くらいで、12歳以上の方がお受けいただけます。治療開始前にアレルギー検査を行い、スギ花粉症であることを証明してから治療が開始されます。

スギ花粉症でお悩みの方は、当院で治療開始できますのでお気軽にお問い合わせください。治療開始時期はスギ花粉症が終了した6月~12月となります。

アレルゲンの投与量

ダニによる通年性アレルギーにも治療法誕生!

花粉症の症状が一年中起きている状態が通年性アレルギー性鼻炎で、仕事のパフォーマンスなどを考えると、ある意味で季節限定の花粉症よりやっかいかもしれません。その原因となっているのが、ダニ、カビ、昆虫、ペットの毛など住まいに潜むものたちです。ハウスダストと呼ばれるものの大半を占めているのが、このダニの死骸や糞であり、このたびスギ花粉症に続き、ダニの舌下免疫療法が誕生しました。

寝具やソファ、カーテンやじゅうたんなど、家の中のあらゆるところに存在する、チリダニと呼ばれるコナヒョウダニ・ヤケヒョウダニに対する免疫療法です。掃除や換気など環境整備・あるいはこれまでの抗アレルギー薬による治療にて十分な症状の改善が得られなかった場合や、根本的に通年性アレルギーの治療を希望される方はご検討ください。

アレルギー陽性率
※鳥居薬品株式会社より提供

遅延型フードアレルギー(自費)

「何となく調子が悪い」「下痢・便秘、肌荒れが続いてる」「イライラや不安が強く精神的に落ち着かない」「頭痛やめまいがするが病院で検査をしても異常はないといわれた」など、理由がわからないけれど体調が悪い。こういった症状が、実は遅延型の食物アレルギーが原因で起こっている場合があります。

一般的に食物アレルギーとして知られているのは、先述のIgE抗体による「即時型」の食物アレルギーで、食べ物を摂取した直後から(通常30分以内)、咽頭症状(喉が渇く・かゆい・詰まる感じがする)、皮膚症状(かゆみや蕁麻疹など)や呼吸器症状(喘鳴、咳など)、消化器症状(腹痛、下痢、嘔吐など)などを認めます。そして、症状が強い場合には、喉頭浮腫による窒息を起こし、命に関わることもあります。一方、最近注目されている「遅延型」の食物アレルギーは、IgG抗体、免疫複合体が関与し、食べ物を摂取してから数時間~数日後に症状が現れます。即時型のように劇的な症状を引き起こさないかわりに、何となく調子が悪いものの、気がつかずに放っておかれるケースが多いのです。頭痛、めまいなどの頭部症状から、抑うつ状態、睡眠障害、自閉症などの精神・神経症状、慢性便秘・下痢などの消化器症状、ニキビ、アトピー性皮膚炎などの皮膚症状、ぜんそく、アレルギー性鼻炎などの呼吸器症状まで体内のあらゆる部位・器官で発症します。「遅延型」は「即時型」ほど重篤な症状になることは少なく、症状の発現が遅いため症状と原因食物との関係がわかりにくく、ご自身で原因が食物にあると認識することは困難です。そのため、原因がわからないまま何年も症状に苦しんでいる人がたくさんおられるのも事実です。

また、「遅延型アレルギー」は、ご自身の好物でいつも食べている、など摂取頻度が高いものでアレルギー症状がでていることがあり、中止して初めて体調がよくなっていることに気づくことも多いです。本検査では、「遅延型」アレルギーの原因となりやすい食品を120または219品目選び、少量の血液で評価します。結果をもとに、出現したアレルギーのレベルによりその食べ物の摂取を控える頻度をアドバイスしてゆきます。

食物アレルギーと病気
食べ物と反応クラス

ぜんそく・長引く咳

風邪をひいて、治ったと思ったら咳だけ止まらない。このような症状の方が増加しています。いわゆる「風邪」は、大半がウイルス感染、ときに細菌感染によるもので、ほとんどが対症療法で、細菌感染の場合には抗菌薬の内服により、1週間以内に症状が改善します。ところが、風邪症状のあとにひどい咳が長引いて眠れない、仕事にならない。そんな症状が続く場合は一度ご相談ください。「感染後咳嗽(がいそう)」(一過性のもの。繰り返さない)や「咳ぜんそく」(放置すると気管支ぜんそくに移行することがある)の可能性があります。これらは気道の粘膜に炎症が起きている状態です。外来ではまず、次のような病気の否定のための検査を行います。

  1. ①胸部レントゲン検査:結核や肺炎、がんなどの区別
  2. ②採血検査:炎症やアレルギー、百日咳などの検査
  3. ③呼吸機能検査:ぜんそくの可能性の診断
  4. ④痰の培養、細胞診検査

細菌による肺や気管支の炎症とわかった場合には、抗菌薬の投与を行います。ほかの病気が否定され、咳ぜんそく、気管支ぜんそくと診断された場合には、気道の炎症を抑えるために、ストロイド吸入またはステロイド+気管支拡張薬の吸入を中心に治療を行います。

ぜんそくは発作予防のコントロールが大切!

ぜんそくは子供だけの病気ではありません。大人になって初めて発症する可能性もありえます。気道が炎症を起こし、また落ち着きを繰り返し、気道の壁が厚くなることをリモデリングといいますが、これを吸入薬で落ち着かせ、発作をおこさないこと、すなわち、ぜんそくの発症を予防することがとても大切になります。発作が起きていないからということで、吸入や内服を自己判断で中断される方がおりますが、上記のような理由から、自己中断することはリスクを伴いますのでおすすめできません。一度受診の上、ご相談ください。

ぜんそくの発作
気道過敏性と時間

咳の原因が胃液!?

慢性的に続く咳の原因が、「逆流性食道炎」という、胃液が食道の方に逆流する病気である可能性も見逃してはいけません。逆流した胃液の刺激で咳が誘発されている状態です。そのため、長引く咳で受診される方に「健診(胃内視鏡検査)で逆流性食道炎といわれたことはありませんか?」と質問し、心当たりのある方には、診断的な治療として、胃酸の分泌を抑える治療をすることもあります。この薬の内服により改善した場合には、咳の原因が「逆流性食道炎」であったことになります。